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就職攻略/体験談
リサイクルできる産業廃棄物の種類や例は?メリットと注意点を解説
~産業廃棄物をリサイクルする2つのメリット~
産業廃棄物をリサイクルすることは、環境負荷軽減や資源の有効活用の他に、企業にとって存続に係わる大きなメリットが2つあります。
➀産業廃棄物の処理費用を節約できる
産業廃棄物をリサイクルする大きなメリットが、処理コストを節約できることです。
通常、そのまま処理を行う産業廃棄物をリサイクルすることで有価物や比較的低単価な処理費用で処理が可能となるので、処理コストの削減が期待できます。
②企業イメージの向上
産業廃棄物をリサイクルすることで、環境問題に高い問題意識を持っていることをアピールすることができます。
リサイクルの取り組みは、CSRレポートや環境報告書に記載できるほかに、企業ホームページや各SNSに掲載して世界中に発信することも可能です。
~リサイクルできる産業廃棄物の種類と例~
産業廃棄物をリサイクルすることで、処理コスト削減や企業イメージの向上の2つの大きなメリットがあるとわかりました。
では具体的にどのような産業廃棄物の種類がリサイクルできるのでしょうか?
ここからはリサイクルできる産業廃棄物の種類と例を紹介していきます。
1.廃油
- 鉱物性油
- 動植物性油
- 潤滑油
- 絶縁油
- 洗浄油
- 切削油
- 溶材
- タールピッチ など
上記のような廃油は、潤滑油や重油、補助燃料としてリサイクルされる他に、化学反応を利用して工業用石けんなどの原料や、肥料・飼料としてもリサイクルできます。
2.廃プラスチック類
- 合成樹脂くず
- 合成繊維くず
- 合成ゴムくず(廃タイヤを含む) など
コンテナケースやビニール袋、発泡スチロール、包装フィルム類などの廃プラスチック類は、衣類やカーペット、土木建築資材などにリサイクルすることができます。
また、燃料発電や固形燃料などの熱源や、化学原料としてもリサイクルされます。
3.木くず
- 建設業関係の建物や橋、電柱、小屋などの廃木材
- 製品製造関係の会社で生じるおがくず
- パーク類
- 梱包材くず
- 板きれ
- 廃チップ
- 造園工事業で生じたせん定し枝 など
上記のような産業廃棄物の木くずは、サーマル用やマテリアル用のチップ、紙、建材などにリサイクルされ、再び建材やDIY用資材として活用されます。
4.汚泥
汚泥には大きく分けて、以下のような「有機汚泥」と「無機汚泥」があります。
有機汚泥
- 活性汚泥法による処理後の汚泥
- パルプ廃液から生じる汚泥
- その他動物性原料を使用する各種製造業の排水処理後の汚泥
- ビルピット汚泥(し尿を含むものを除く)
無機汚泥
- 赤泥
- 珪藻土かす
- 炭酸カルシウムかす
- 廃白土
- 浄水場の沈殿地より生じる汚泥
汚泥は産業廃棄物のなかで最も多くを占める廃棄物の種類ですが、種類によってさまざまなものにリサイクルされます。
例えばセメント原熱料や、造粒個化して骨材などにリサイクルすることができます。
また遠心分離などによって、汚泥を油分と水分に分離して、油分を再生重油としてリサイクルされるケースもあります。
5.金属くず・鉄スクラップ
産業廃棄物の金属くずは、鉄スクラップがメインになっていて、その中にはアルミやステンレス、レアメタル、金、銀、銅、真鍮(しんちゅう)などの非鉄も含まれています。
金属くずは産業廃棄物20種類のなかでリサイクル率が高い廃棄物ですが、多くは不純物を含んでいるので、リサイクルができるように「金属回収」と「金属精錬」の2つの工程で前処理を行います。
金属回収では、産業廃棄物から鉄、金、銀、銅などの金属を集める方法で、例えばパソコン1台の中にもプリント基板(PCB)からは、金や銀を取り出すことが可能です。
また金属精錬では、産業廃棄物から高純度の金属を抽出する方法で、特にアルミニウムや鉄は何度も精錬ができるのでリサイクルに最適です。
そんな金属くず・鉄スクラップはひとつの資源で継続的にリサイクルできるので、家電製品や自動車など幅広い金属製品に活用されています。
産業廃棄物のリサイクルで、廃棄物と有価物との違いや、リサイクルの必要性について以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
参考記事:産業廃棄物と有価物の違いは?~なぜ廃棄物のリサイクルが必要なのか~
~産業廃棄物をリサイクルする流れ~
産業廃棄物でのリサイクルは、廃棄物処理法に基づいて適切に行う必要があります。
どの企業でも、主に以下の4つの工程で産業廃棄物をリサイクルします。
- リサイクル業者(産業廃棄物処理業者)と契約する
- リサイクル品(産業廃棄物)の収集運搬手配
- リサイクル品(産業廃棄物)の収集・運搬
- 中間処理( 産業廃棄物)
- リサイクル
リサイクル(産業廃棄物)業者と契約する際に、お互いのニーズに応じた契約を結びましょう、当社も行っているのですが業者によっては事前に処理できるか分析してくれることもあります。
契約が成立したら、専用の車両を手配します。
パッカー車などに産業廃棄物が積み込まれて、中間処理施設に収集・運搬されます。
リサイクルできる素材は加工したり、化学反応を利用したりして再利用を行う他に、原材料化が難しい産業廃棄物については、再生エネルギーとして活用されます。
~産業廃棄物をリサイクルするときの3つの注意点~
産業廃棄物をリサイクルするときには、3つ注意点があります。
意図せず違反しないように、しっかりと確認しておきましょう。
許可を得ている業者を選ぶ
「産業廃棄物をリサイクルする」と聞くと廃棄物より有価物の扱いに感じますが、リサイクルしても産業廃棄物処理費用がかかることも勿論ございます。ただ分別せずに産業廃棄物としてもっていくよりも安いというメリットがあったりします。
例:椅子などの木くずなどがついていた場合破砕・選別という処理が発生するため処理費用がかかります。もし,自社で鉄のみに分別できた場合有価物としても対応可能ですが現実的ではありません。
リサイクル=有価物と思われている方もいるかもしれませんが,産業廃棄物の処理施設でも上記のように選別・破砕することによりリサイクルしています。
※選別・破砕とは産業廃棄物業者が行政から処分許可を頂いております。
安心して自社が排出した産業廃棄物をリサイクル業者に任せるためには、やはり産業廃棄物収集運搬業や処分業の許可を持たれている信頼できる業者と話をすることを推奨します。
必ず契約書を結ぶ
先ほども出てきましたが産業廃棄物をリサイクルする=有価物ではございません。そのため産業廃棄物をリサイクルする際も、「産業廃棄物委託契約書」を締結します。
産業廃棄物委託契約書は「収集運搬委託契約書」と「処分委託契約書」の2種類がありますが、委託する産業廃棄物の種類や数量、委託契約の有効期間、委託者が受託者に支払う料金、受託者の事業範囲などを記載します。
契約書には必ず許可証写しを添付する必要があります。
また、許可書の期限切れにも注意が必要です。
契約時に許可証を確認していても、その後に委託業者が許可期限切れを更新しなかった場合は、結果的に無許可業者に委託してしまうことになります。
また、契約書と許可証の内容が一致していないこともあるので注意が必要です。
例えば住所の記載ミスで、処分場の住所を記載しなければならないのに、処分場ではなく事業所の住所を記載しているケースがあります。
他にも複数の処理方法を設けるリサイクル業者の場合、許可証に委託する廃棄物の処理に適していない別の処理方法が記載されている場合があるのでよく確認しましょう。
契約書と許可証が一致していない場合は、委託基準違反になってしまいます。
締結した契約書は、リサイクル(収集・処分)が終了してから5年間保管します。
マニフェストを作成する
有価物であれば必要ありませんが産業廃棄物をリサイクルする場合は、産業廃棄物扱いとなるのでマニフェストを用意します。
マニフェストは、排出事業者が産業廃棄物を許可業者に委託した際に、不法投棄などの不適切な処理を防止するために作成します。
収集・運搬、リサイクル処理の工程ごとに処理の報告を受けることで、委託した産業廃棄物が適正に処理されたことを確認することができます。
また、運送時は産業廃棄物、処分場についたら有価物として扱う「到着時有価」という方法もあります。
この場合はマニフェスト記載項目「産業廃棄物の処分受託者」が存在しません。
そのため、紙のマニフェストの場合はA票、B1票、B2票のみ用意し、C票以降は不要です。
近年普及している電子マニフェストの場合でも、紙のマニフェストと同じくA票とB1票、B2票のみを発行します。
電子マニフェストのシステム上で「報告不要業者設定」を行うことで、収集運搬や処分の最終報告が不要になります。
電子マニフェストでは、「処分業者(引き取り側)」の欄には、前述した「報告不要業者」を選択しておき、収集運搬からリサイクル業者の引き渡しまでは産業廃棄物の扱いなので、運搬業者から終了報告を受けます。
産業廃棄物のリサイクルの場合は、収集運搬の終了報告と同時に照会画面上では運搬・処分・最終処分の全てに「●」が付きます。
まとめ
産業廃棄物は一般廃棄物よりも多く排出されているだけではなく、多くの資源を含んでいます。
多種多様な産業廃棄物はリサイクルできるものが含まれるケースが多いので、積極的に廃棄物のリサイクルに取り組んでいきましょう。
産業廃棄物をリサイクルする際にも、契約書の締結やマニフェストが必要です。
もしリサイクルの事でお困りごとがございましたら”捨てる”をなくすマツダ株式会社まで是非ご連絡ください!
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